smile survey COLUMN
知っておきたい回答率アップの方法
回答形式から考えるアンケートの作り方
作成日 2024年1月15日
本コラムではWEBアンケート作成時に役立つ基礎知識をご紹介しています。質問内容によって回答形式を単一選択、複数選択などと適切に設定する必要があります。基礎的な回答形式のほかさまざまなアンケートに対応した形式もご紹介しています。WEBアンケートを作成するための基本知識としてひと通りの回答形式がわかる記事です。
顧客満足度調査、従業員満足度調査やお問い合わせフォームなどさまざまな用途で活躍するアンケートツール。一般的なアンケートツールで利用できる機能とともにアンケート作成の際に役立つ基礎知識を解説します。
今回はアンケート作成に知っておきたい回答形式について、基本的なものから用途に特化したものまでご紹介します。
回答形式について
多種多様なアンケートがある中で、質問内容に応じて適した回答形式を設定する必要があります。回答形式とは質問に対してどのように回答してほしいかによって設定します。質問の内容と回答形式にズレがあるとアンケートを最後まで回答してもらえない可能性が高くなります。また回答データの精度にも関わります。
アンケートの質問に対しては次のような回答が想定されます。
- 質問に対して回答はひとつだけ選ぶ
- 質問に対して該当するものはすべて選ぶ
- 質問に対する回答理由をくわしく聞く
このようにどのような回答を得たいかを想定して回答形式を設定します。
単一選択・複数選択・自由回答
単一選択 (SA)
選択肢の中から該当するものを1つだけ回答する形式です。
複数選択 (MA)
選択肢の中から該当するものをすべて回答する形式です。
自由回答 (FA)
質問に対して記述式で回答する形式です。
アンケートで必ず目にするこの3つの形式。極論するとこの3つの回答形式さえ正しく設定できれば一般的なアンケートは大体作成可能です。またこれらの回答形式の表示方法をさまざまに設定して目的に応じたアンケート質問を作成していきます。
選択肢の表示形式
選択肢に画像を設定する
選択肢にテキストだけでなく画像を設定できます。画像を使うと視覚的にわかりやすく、回答者が選択しやすい設計が可能です。例えば商品に関するアンケートでは商品名や品番を記載するだけでなく商品の画像を設定するなどでわかりやすい選択肢を表示できます。
選択肢をスライドにする
バーを左右に動かして選択する形式です。ラジオボタン選択と比較して動的な操作で選択できます。
選択肢をスケールにする
左右の軸を設けて選択肢をわかりやすくする形式です。それぞれ矢印の指す方向に補足用のテキストを設定できます。視覚的に設問の意図を表現できる方法といえます。
アンケートの回答アップの方法とは?設問や選択肢の作成のコツを知ることからはじめる事前準備
マトリクス形式
ここからは一歩進んで専門的な調査によく利用されている設問形式をご紹介します。マトリクス形式は異なる複数の設問に対して選択肢が共通となる時に有効な形式です。設問を表組で俯瞰できるため回答しやすい設計となっているところがメリットです。スマートフォンで表示する場合にはレイアウトが異なる場合もあるので確認しましょう。
マトリクス(タテ)
複数の質問について回答をタテ方向に回答する形式です。
マトリクス(ヨコ)
複数の質問について回答をヨコ方向に回答する形式です。
マトリクスも同様に画像、スケール、スライド形式で設定が可能です。設問内容によって最適なアンケート設問形式を選ぶようにしましょう。
ファイル回収形式
アンケートで写真を回収する場合に使用する形式です。ボタンを押すだけでカメラロールやデスクトップのファイルから選択できるためアップロードがカンタンに操作できます。また画像ファイルだけでなくエクセル、PDF、動画などのアップロードに対応しているツールもあります。例えばキャンペーンの応募フォームなどで、レシートを撮影して画像をアップロードする設問作成に利用されています。
その他の回答形式
他にもさまざまな質問形式があります。使う用途は限られてしまいますが、アンケートの目的に応じて適切に回答形式を配置すれば回答離脱を防止できるため検討したいところです。
スコア
ベースの設問形式は単一選択と同じです。この形式では選択肢にスコアを設定が可能です。これにより回答内容によって重みづけが設定できます。例えば顧客満足度アンケートで複数の設問に対して「満足」と回答した場合に10「不満」と回答した場合に50のスコアを設定します。回答集計のスコア値が高いほど商品やサービスへの不満があり離反リスクが高くなるというデータ分析が可能になります。この回答形式の用途としてはWEBアンケート形式で従業員の教育プログラムを作成して自動採点に利用するなどで活用可能です。
NPS® ネットプロモータースコア
友人や知人にそのサービスを進める可能性を0から10の11段階で回答する形式です。こちらはアメリカで生まれた評価基準で顧客満足度と比較したときに売上に大きく影響するスコアを言われています。NPS®の回答形式は定型です。
回答者情報入力項目
そのほかアンケートでよく使う個人情報などの回答者自身の情報の回答形式もさまざまあります。選択肢があらかじめ決まっている、性別・都道府県などを尋ねる質問。また入力形式が決まっている電話番号・メールアドレス。これらは多くのWEBアンケートシステムでテンプレートとして利用できます。テンプレートを利用するメリットとともにくわしく紹介します。
都道府県
47都道府県から該当するものをひとつ選択します。例えば大まかな居住エリアを聞く場合に活用されています。テンプレートを使用するとあらかじめ47都道府県が登録されて意いるのでアンケート作成時間の短縮になります。
住所
郵便番号、都道府県、市区町村、それ以下の住所を入力する形式です。全国の住所形式に対応したレイアウトを利用でき、また郵便番号の入力で住所を自動補完する機能があります。実在しない郵便番号を入力した場合には補完されません。回答者の入力の手間を最小限にするメリットがあります。
電話番号
固定電話、携帯電話の番号を入力する形式です。テンプレートを利用した場合数字以外の文字を入力していた場合や桁の過不足を判定してエラーメッセージを表示します。エラーになるかどうかの判定基準はアンケートツール提供会社により異なるため事前に確認しましょう。
メールアドレス
メールアドレスを入力する形式です。テンプレートを使用するとメールアドレスの形式に外れた場合にエラーメッセージを表示します。具体的には@が含まれているか、ドメインが入力されているかなどで判定を行います。確認のための入力欄を設定できるので入力間違い防止に効果があります。こちらも電話番号同様に判定基準はアンケートツール提供会社により異なるため事前に確認しましょう。
日付
誕生日などの情報をプルダウン形式で選択する形式です。西暦の年月日を設定します。誕生日の設問だけでなく、商品の購入日の設問にも活用されています。テンプレートを利用すると未来の日付を選択できないようにしたり、選択肢に表示する日付のレンジの設定も可能になります。またデフォルト値として回答画面に表示しておく初期値の設定ができるのでさまざまな用途で活用できます。
無料ツールの代表的な回答形式
ご紹介したようにアンケートの回答形式はさまざまな種類があります。Googleフォームに代表される無料のアンケートツールでも基本的な回答形式が用意されています。
Googleフォームの回答形式
- 単一選択(SA)
- 複数選択(MA)
- 自由入力(FA)
- マトリクス
- ファイルアップロード
- 日付
- 時刻
先に紹介した基本的な回答形式である単一選択・複数選択・自由入力を利用できます。種類は少ないものの、それ以外の回答形式も用意されています。一見無料ツールで十分なように思えます。では無料のアンケートツールと有料のツールとはどのような違いがあるのでしょうか。
まず無料ツールと比較して幅広い機能を持つのが有料アンケートツールです。回答形式のバリエーションの数だけではなく、アンケート作成の効率化から、回答率を上げるためのさまざまな設計は有料ツールの特徴です。機能性以外で特に重要な点は無料ツールを利用した場合のリスクです。
無料ツールを利用するリスク
WEBアンケートを作成するにあたってツールによる機能の違いよりももっとも重要なポイントは「セキュリティリスク」です。無料ツールを利用したアンケート調査で個人情報の漏洩が頻繁に起こっています。
たとえば、新潟県上越市教育委員会がGoogleフォームの設定を誤り個人情報を含む内容が漏洩した事案が発生ました。またアメリカではGoogleフォームを悪用した詐欺が増えている背景もあり、Googleフォームに対して不安を持つ利用者が増えていると言えます。
多くの企業ではこういったリスクを最優先事項と見ているためツールの選定には慎重です。アンケート規模やリスクの多寡に関わらず十分検討しなければいけません。無料ツールは簡易的な利用を目的としたものとなっています。目的に合った用途で使いましょう。
外部サイト: ネット使ったアンケートで12人の個人情報が閲覧状態に 上越市教育委員会
外部サイト: Google フォームのクイズ機能を悪用した詐欺が急増中 その巧妙な手法とは?
まとめ
アンケート実施時に知っておきたい回答形式について紹介しました。適切な回答形式でアンケートを作成すればスムーズに回答できるため離脱を防ぐ効果が期待できます。最後まで離脱させず回答完了できるアンケート設計がもっとも大切です。回答者の目線に立ってアンケートを作成すると良いでしょう。
またアンケート内で回答者から個人情報を集める場合は、セキュリティについても熟慮が必要です。セキュリティを考慮した環境で利用できるアンケートツールが数多くあり、安全にアンケートを作成・実施できるさまざまな機能が利用できます。情報漏洩は一度起こってしまっては取り返しのつかない事件に発展します。機能面だけではなくセキュリティ面も十分に考慮してツールを検討してみてはいかがでしょうか。
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この記事のライター
スマサーコラム編集部
スマサーコラムはセルフ型セルフ型アンケートツールsmilesurvey(スマイルサーベイ)を活用した、リサーチに関する情報や課題解決に役立つコンテンツを発信しています。