カスタマイズ可能なセルフ型アンケートシステム

あらゆる顧客接点で「お客様の声」を集めCX向上を目指すコンタクトセンター業務が提供する新たな付加価値

アルティウスリンク株式会社 様

りらいあコミュニケーションズ株式会社と株式会社KDDIエボルバが経営統合し、2023年9月1日、アルティウスリンク株式会社が発足。人による高付加価値なサービスと最新のデジタル技術を掛け合わせた「デジタルBPO」の推進によって新しい時代のCX(カスタマーエクスペリエンス)をデザイン。お客様により良いコミュニケーション体験を提供し、お客様企業の事業成長の実現を目指す。

今回はスマイルサーベイ導入の背景と効果についてCX第7本部 サービス第1部 第1ユニットの中島 将和さまにお話を伺いました。

—— はじめに御社の事業内容について簡単にご紹介をお願いいたします

中島さま:

2023年9月1日、三井物産の持分法適用会社である「りらいあコミュニケーションズ」と、KDDIの子会社である「KDDIエボルバ」が経営統合し、「アルティウスリンク株式会社」が発足しました。主な事業形態としてコンタクトセンター、BPO事業を中心としたサービスを提供しています。

KDDIではテクノロジーやネットワークに関するケイパビリティがあり、また三井物産はグローバルインダストリアルの知見を有する企業です。この双方の強みを活かしたデジタルBPOを推進しています。

—— 具体的な業務内容を教えてください

中島さま:

お取引先企業さまの商材について、エンドユーザーからのお問い合わせの受付・事務業務を担当しています。
たとえば「新たにサービスを申し込みたい」「サービスを解約したい」といった契約関連の業務から、サービス全般に関わる問い合わせの対応などを、企業さまよりご依頼を受けて担当しております。

タッチポイントの多様化

デジタルチャネルを含めた顧客接点全体でCXを評価する

—— スマイルサーベイを導入しようと検討したきっかけについて教えてください

中島さま:

コンタクトセンター業界を取り巻く環境が、ここ数年のテクノロジーの進化によって大きな影響を受けています。
従来は電話が顧客接点の主体でした。それがウェブやチャットが普及してきたことによって、お問い合わせ全体における電話の構成比率が下がってきています。

これまではお問い合わせについての評価はお電話でのオペレーターに対する「応対満足度」を評価するだけでした。それがデジタルチャネルの拡大によりウェブやチャットを含めたお客様との接点全体で顧客体験を評価することが求められるようになったのです。
さまざまな顧客接点において、お客様の声を拾っていくための施策が必要でした。

—— そこでお客様向けのアンケート実施をご検討されたのですね。候補は何社ありましたか?

中島さま:

はい。スマイルサーベイを含め、4社で検討していました。

—— 他社と比較してスマイルサーベイをどのように感じましたか?

中島さま:

はい。まず第一に費用が安いと感じました。
次に柔軟性のあるアンケートが作成できると思いました。これはアンケート作成業務を内製化しやすいイメージにつながりました。

今回はじめてアンケートツールを導入するにあたり、「伴走支援の体制」をもっとも重視しておりました。私たちがアンケート調査に関して知見が不足している部分を、いかにご支援いただけるか。

それぞれ各社からご提案をいただく中で比較した際にスマイルサーベイがもっとも手厚いサポートが期待できそうだと感じました。

—— アンケートツールの選定基準について教えてください

中島さま:

はい。クライアントの顧客データはSalesforceで管理をしております。そのため、機能面ではSalesforce連携できるツールであることが必須条件でした。

そして先ほどもお話ししたような導入時の伴走支援や、導入後のサポート、といった運用面についても重要視していました。
アンケート自体の機能はいずれのサービスも大きく異なる部分はないと思います。Salesforceのデータ連携とサポートの2つが検討基準となります。

伴走支援と課題解決の提案力

—— Salesforceのアンケート機能のご利用は検討されていましたか?

中島さま:

Salesforceにもアンケート機能があることは知っていましたが、伴走支援や導入後のサポートを重視していたため、利用に至りませんでした。

—— 実際にスマイルサーベイでアンケートを作成した際の印象はいかがでしたか?

中島さま:

はい。使いやすいと感じました。通常このような顧客向けのアンケートについては、クライアント企業さまの販売部門やマーケティング部門の方が企画・設計をして送るというのが主なケースです。今回は運用部門の私たちがその一連の業務を請け負うことになります。

今までのコンタクトセンター業務では、アンケートを設計・作成から送付までを担当する機会がありませんでした。
そのためアンケートツールの使いやすさは重要なポイントと考えていました。

現場の担当者が迷うことなくアンケート作成ができているので、操作性に優れたツールだなと感じています。また設定も簡単なうえ、柔軟にカスタマイズができる点が魅力的です。

—— Salesforceとアンケートのデータを組み合わせてどのような活用をお考えでしたか?

中島さま:

集めたアンケート回答のデータから、たとえば「30代の男性にはこのような要望がある」「こういった傾向がある」というデータを切り取ったり、多角的に見たいという要望がありました。

回収したアンケート結果だけで見ればお客様の声の集合体でしかないのですが、その情報をお客様一人ひとりの声としてSalesforce上の顧客情報に紐づけると有用でユニークな情報になります。

そのためにはSalesforce上の顧客情報とお客様アンケートの回答を紐付けすることが運用において必須条件でした。

—— スマイルサーベイに決めた一番の決め手はなんですか?

中島さま:

スマイルサーベイではSalesforceの連携を安価なコストで実現できることがとても魅力的でした。

私たちが抱えている課題に対して、各社さまからさまざまなお話しをいただいたのですが、スマイルサーベイが一番クリティカルな課題解決のご提案をいただけたことが決定打になりました。

今回ご利用いただいた製品「smilesurvey for Salesforce」についてくわしく見る

事業全体への効果にも期待「お客様一人ひとりの声」の重要性

—— お客様とのタッチポイントとしてアンケートが加わったことで何か変化はありましたか?

中島さま:

はい。たとえばアンケートの回収率が思わしくなかった場合に「どうやったらもっとアンケート回収率を高められるか」「どうすればお客様に回答してもらえるか」といったことを自分たちで考えるようになります。

アンケートの設計だけでなく運用改善にいたるまで、現場の担当者がより当事者意識を持ってプロアクティブに取り組むことに期待できると思っています。

—— スマイルサーベイを導入後、一番効果があったと思うことはどんなことですか?

中島さま:

デジタルチャネルが高度化している中で、さまざまな仮説をもとに運用や企画をしてきたのですが、検証や評価が正しくできていないという課題がありました。

それが現在はアンケートを通して、仮説の検証が定量的にできるようになりました。
検証結果に基づいてサービス改善や運用改善を進められるようになったことはとても大きな成果だったと思います。

—— 今回オプションでご利用いただいた「レポート分析サービス」はいかがでしたか?

中島さま:

はい。2ヶ月分の顧客満足度調査について約40ページほどのレポートにおまとめいただきました。データに関して、クライアントからも、ご満足をいただいており今後も定期的にレポーティングしたいとのご希望を伺っています。

—— スマイルサーベイを導入し運用を開始されてご感想をお聞かせください。

中島さま:

はい。これまでクライアントが抱えていた課題は、お客様からの評価軸が「オペレーターに対しての応対満足度」でしかなかったところでした。それが今回アンケートを通じて顧客体験を含めたサービスそのものに対するお客様のお声が直接いただけるというところを企業さまより非常に評価いただいています。

さらには、このような「お客様の声を自社の他事業へも反映して活かしていきたい」とおっしゃっており、とても良い反応が得ることができました。

私たちが重視しているコンタクトセンター業務の付加価値を高められたと手応えを感じております。

—— スマイルサーベイに期待することはありますか?

中島さま:

弊社ではデータ分析のチームを持っていますが、リソースには限りがあります。今回のように運用部門の中で完結するツールを利用できるという実績は、たとえば弊社の別の企業さまへのご提案の場面でもひとつの選択肢になると考えています。

データはただ集めるだけでは意味がなく、利活用していくことによって価値を生み出します。さまざまな業種の企業さまのご要望に沿って必要なデータを柔軟にアウトプットできると良いと思います。

—— 今後はどのような取り組みを検討されていますか?

中島さま:

アンケートから得られるVoC(お客様の声)だけでなく、Salesforceで管理しているお客様の基本情報をはじめ、お問い合わせ履歴、オンラインでの行動データなどを情報を総合的に集約してLTVを最大化する取り組みもしていきたいと考えています。

私が担当している他のプロジェクトでも、ますますコンタクトセンターにおいて顧客体験を評価する傾向が強くなっていると感じています。
弊社のお取引先企業さまにもこのようなサービスを通して、ビジネスを成功に導いていけるよう取り組んでいきたいと考えています。
ぜひ今後ともご協力をいただければと思います。

エフォートレスな顧客体験の実現には、チャネルを横断した顧客データが重要な鍵を握っています。問い合わせ対応だけでなく、積極的なサポートを通して「顧客満足度の向上」や「ブランドロイヤルティの強化」にも大きく貢献するコンタクトセンターの役割は大きいでしょう。アンケートによって顧客の声を可視化することでより深いインサイトを集め、さらに情報をシームレスにCRMに蓄積・利活用する。
アルティウスリンクさまの事例は、データ活用は顧客体験向上だけに止まらず、ビジネスのあらゆるシーンに広がる可能性を示しています。
中島さま、ありがとうございました。

会社概要
社名アルティウスリンク株式会社
事業内容コンタクトセンター事業、バックオフィス事業、ITソリューション事業、その他関連事業
設立2023年9月1日
従業員数約57,000人
URLhttps://www.altius-link.com/