従業員満足度調査(ES調査)を実施するには、どのようなやり方があるのでしょうか。従業員満足度調査(ES調査)に対して掛けられる人的リソースや予算など企業によってそれぞれ状況が異なります。効果的に実施するためには、まず自社にあった実施方法を検討することが大切です。
Contents
中小企業の従業員満足度調査(ES調査)の2つの実施方法
従業員満足度調査(ES調査)は1度実施すればいいものではなく、継続して実施し調査結果をもとに改善を図っていく必要があります。その場合に大切なのは会社の状況に合った方法を選択するということです。さてどのような調査方法があるのでしょうか。大きく分けると2つの方法があります。
1. 外部調査サービスへ委託
まず1つ目の方法は従業員満足度調査(ES調査)を取り扱っているリサーチ会社やコンサルティング会社に委託する方法です。アンケートの実施・集計・分析を一挙に任せられるメリットがあります。従業員満足度調査(ES調査)を専門としているため、安心して任せることができるでしょう。やはりデメリットはコストが大きくかかることです。そしてコストがかかる分、社内での検討や稟議など導入に時間を要することも加味しなければなりません。
外部委託・自社対応いずれを選ぶ場合も、まずES調査全体でどの程度のコストやメリットが見込めるのかを把握しておくと判断しやすくなります。
あわせて読みたい:[従業員満足度調査のメリットと費用|離職防止など効果と選び方]

2. 自社(社内)で対応する
次に2つ目の方法として自社内で対応する方法です。予算を掛けられなかったり、従業員数が少なかったりする場合、金額面では外部に委託することは難しいです。その場合は社内でアンケートの作成から実施まで対応することになります。ある程度課題に応じたアンケート設計・分析を行うためのノウハウが必要です。ただしコストが抑えられることは一番のメリットと言えるでしょう。また一度得たノウハウは企業の知的資産となることも含めて検討したいところです。

どちらにも決めかねる場合、まずはトライアルとして社内で対応してみる方法もあります。一通り対応した結果が後の判断材料となります。「継続して社内でできそうか」それとも「外部に委託した方が良いか」を結果を踏まえて検討すると良いでしょう。
初めてでも失敗しない!ES調査の基本配信手順
リソースや予算が限られる中小企業が、初めて従業員満足度(ES)調査を成功させるためには、事前の準備から実施後のフォローまでを正しいステップで進めることが不可欠です。ここでは、失敗しないための基本的な4つの手順を解説します。
調査目的の明確化と告知
最初のステップは、「なぜこの調査を行うのか」という目的を社内に広く開示・告知することです。 目的が曖昧なまま突然アンケートを配信してしまうと、従業員は「会社から監視されているのではないか」「評価に響くのではないか」と警戒し、本音を隠してしまう原因になります。「組織の課題を明確にし、より働きやすい職場環境を作るため」など、経営陣からのメッセージとして誠実に目的を伝え、安心感を与えてからスタートしましょう。
質問項目(設問)の設計
次に、自社の課題に合わせた質問項目(設問)を設計します。 初めての実施だからとあれもこれもと詰め込みすぎると、回答の負担が増えて回収率が落ちてしまいます。基本的には「理念の浸透」「人間関係」「労働環境」「評価制度」などのジャンルからバランスよく20〜30問程度に厳選し、直感的に答えられる「選択式(5段階評価など)」をメインに構成するのがポイントです。
設問の具体的な項目例や、設計から集計までの一連の手順をより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
あわせて読みたい:[従業員満足度調査(ES調査)の項目と手順|失敗しない導入メリット]
アンケートの配信と回答回収
準備が整ったら、従業員へアンケートを配信し、回答を回収します。 中小企業では「手書き」や「社内メール」での回収は匿名性が疑われやすいため、PCやスマホから誰が答えたか分からない状態で直接送信できる「WEBアンケートツール」の活用が鉄則です。また、配信後も進捗(回答率)をリアルタイムで確認し、未回答者が多い部署には適宜アナウンスを入れるなどして回収率を高める工夫を行いましょう。
データの集計・分析と改善策の立案
回収が完了したら、速やかにデータを集計・分析し、具体的な改善策へと繋げます。 全体の平均値だけでなく、「部署別」「役職別」「社歴別」などでクロス集計を行うことで、「特定の部署だけで人間関係の満足度が低い」「若手社員ほど評価制度に不満がある」といったピンポイントの課題が見えてきます。出た結果をもとに、経営陣や人事担当者で実効性のあるアクションプランを組み立てていきましょう。
「部署別」「役職別」といった切り口以外にも、満足度を多角的に分析するための視点を整理しておくと、より精度の高い改善策につながります。
あわせて読みたい:[【第4回】満足度ポートフォリオの多角的な切り口]
中小企業がWEBアンケートツールを導入すべき5つのメリット
従業員満足度調査(ES調査)に限らずさまざまな場面でWEBアンケートは活用されています。したがって一般的なアンケートシステムにはスムーズに調査を実施するための便利な機能を備えています。WEBアンケートシステムを導入する上で知っておきたいメリットを次に挙げます。
アンケートURLを配布するだけで実施ができる
従来の紙で行うアンケートでは作成してプリントアウト、社員に配布して回収というプロセスがありました。WEBアンケートは自動で発行されるURLを対象者に送るだけのワンステップで完了します。
URLを記載したメールで告知したりコミュニケーションツールなどで共有すれば短時間で調査をスタートすることができます。
空いた時間にいつでも回答できる
WEBアンケートはパソコンはもちろんのこと、スマートフォンでも回答しやすいよう設計されていることがほとんどです。一般的にWEBアンケートは回答率が高いことで知られています。時間や場所を制限することなくアンケートにアクセスできるためです。業務の合間など空いた時間を利用して回答ができるようツールを選択することも重要なポイントです。
リアルタイムで回答内容を確認できる
従業員の回答内容はリアルタイムで確認できます。システム内にデータが反映されるので回答がどれくらい集まったか、進捗状況を確認することができます。回答状況が思わしくない場合は、未回答者にリマインドメールを送って回答を促すようにします。
Excelダウンロードやデータ保存で集計・比較ができる
回収した回答内容は画面上でリアルタイムに確認できるだけでなく、データとしてシステム内に安全に自動保存・蓄積されます。
回答がまとまったデータはいつでもExcelやCSV形式で一括ダウンロードできるため、営業後に手作業でExcelに入力し直すような、時間のかかる単純作業を100%カットできます。
また、過去の調査データもすべてWEB上に保存されているため、手軽に閲覧・管理が可能。「去年の結果(Excelデータ)と今年の結果を並べて比較する」といった定点観測がカンタンに行えるため、会社の改善施策がどれくらい従業員に響いているかを正確に振り返ることができます。
アンケートをコピーできる
同じ内容の従業員満足度調査(ES調査)を実施する場合、アンケートの内容をコピーすることで継続して実施できる仕組みになっています。また過去のアンケートをベースとして質問内容を手直ししたい場合もWEB上でカンタンに設定できることもメリットの一つと言えます。
従業員満足度調査(ES調査)はどうしても時間がかかるため、自分の会社に合った運用方法を検討することが大切です。WEBアンケートツールは導入することで1度の調査にかかる時間を大幅に削減できます。その分データの分析やその後の改善や対策にしっかりと時間を充てるようにしていきたいものです。
また、実施ステップの中でも「アンケートの作成と配信」は、調査結果の質を左右する非常に重要なフェーズです。
Webアンケートの基本や、回答率を高めるための工夫については、以下の記事で詳しく解説しています。
あわせて読みたい:[オンラインアンケート回答率の上げ方|項目作成と実践手法]
従業員の「本音」を安心して引き出す3つのコツ
従業員満足度(ES)調査は、ただ配信するだけでは「経営陣に配慮した、当たり障りのない回答」ばかりが集まってしまい、組織のリアルな課題が見えなくなってしまいます。従業員が安心して「本音」を打ち明けられる環境を作るための3つのコツを解説します。
「匿名性の担保」を周知して心理的ハードルを下げる
中小企業の従業員が最も恐れるのは、「不満を書いたことが経営陣にバレて、評価や人間関係に響くのではないか」という特定リスクです。 そのため、アンケート配信時には「回答内容は完全に匿名で集計され、システム上も個人を特定できない仕組みになっていること」を文書で強く明言しましょう。手書きや社内メール添付ではなく、直接暗号化されてシステムに届くWEBアンケートツールを使うこと自体が、従業員への最大の安心材料になります。
記述式(自由回答)を減らし、選択式メインで負担を減らす
不満や課題を自分の言葉で書かせる「記述式」の設問が多いと、従業員は回答に時間がかかるだけでなく、「文体や文字の癖で自分だと特定されるかもしれない」と警戒してしまいます。 基本は5段階評価などの「選択式」をメイン(全体の9割以上)にし、記述式は最後に「その他、会社への要望があればご記入ください」と1〜2問程度に留めるのが、回答の負担と警戒心を同時に減らす有効なアプローチです。
「集計結果をもとに会社を良くする」という目的を伝える
従業員に「意見を出してもどうせ会社は変わらない」と思われてしまうと、回答は適当なものになってしまいます。 アンケートの冒頭や依頼文では、「皆様からいただいた貴重な意見をもとに、来期以降の職場環境や制度のリアルな改善に必ず役立てます」という経営陣の本気度(目的)を誠実に伝えましょう。「自分たちの声で会社を良くしていける」という期待感を持たせることが、質の高い本音を集めるカギとなります。
従業員満足度(ES)調査に関するよくある質問(FAQ)
Q. 初めて従業員満足度調査を実施する場合、質問数は何問程度が適切ですか?
A. 日常業務の負担にならず、最後まで集中して回答してもらうために「20問〜30問程度」に収めるのが最適です。
なぜなら、質問数が多すぎると途中で回答が雑になったり、離脱率が上がって正しいデータが集まらなくなるためです。企業の理念、人間関係、労働環境、評価制度など、ジャンルごとに5問程度に厳選し、記述式(自由回答)は1〜2問に留めて選択式メインで設計することが回収率アップの鍵となります。
Q. 従業員から「本音」を書いてもらうために、会社側が必ず行うべき配慮は何ですか?
A. 「回答内容は完全に匿名として集計され、回答を理由に従業員が不利益を被ることは一切ない」と事前に文書で強く明言・周知することです。
中小企業では特に「誰が書いたか特定されて経営陣に睨まれるのではないか」という不安が生じやすいため、心理的安全性の確保が最優先となります。手書きや社内メールでの回収は避け、個別URLから直接システムに送信されるWEBアンケートツールの活用が信頼に繋がります。
Q. アンケートの回収後、従業員満足度調査の結果は社内に公開すべきですか?
A. 調査結果の概要(全体傾向)と、それに対する会社側の今後の「改善アクション」は必ずセットで社内にフィードバックすべきです。
結果を経営陣だけで抱え込んでブラックボックス化してしまうと、従業員は「意見を出しても何も変わらない」と感じ、次回の調査協力やエンゲージメントの低下を招きます。「〇〇という意見が多かったため、来期から〇〇を改善します」と誠実に伝えることで、会社への信頼感が飛跡的に高まります。
まとめ
セルフ型のWEBアンケートツールを使うと、費用を抑えて従業員満足度調査(ES調査)を実施できることがわかりました。ツールを導入することで「費用」「時間」を双方同時に抑えられることは大きなメリットと言えるのではないでしょうか。
従業員満足度の向上があらゆる面でメリットをもたらすことが実証されている今、大企業のみならず中小企業での実施も増えています。 自社に適した調査方法で継続して取り組み、従業員満足度向上を図っていきましょう。
「smile survey(スマイルサーベイ)」では、従業員満足度調査にそのまま使えるアンケートテンプレートも用意しています。また直感でアンケートを作成できるパーツも23種類用意しており、作りやすく回答しやすい設問が簡単に作成できます。30日間無料トライアルでは、すべてのプラン・オプションを利用いただけますので、ぜひ一度お試しください。

■ この記事のライター

スマサーコラム編集部
スマサーコラムはセルフ型アンケートツールsmilesurvey(スマイルサーベイ)を活用した、リサーチに関する情報や課題解決に役立つコンテンツを発信しています。



