Salesforceには標準機能として「Salesforce Surveys(セールスフォース サーベイ)」が用意されています。Salesforce上でアンケートを作成し、顧客や取引先に対して回答を依頼できる機能です。
回答結果はSalesforce上の顧客データに紐づけて管理ができるため、顧客満足度調査やNPSアンケートなどを実施した後のフォロー施策にもつなげやすい点が特徴です。外部ツールを使わずにアンケート運用ができるため、Salesforceを活用している企業にとっては便利な選択肢のひとつといえるでしょう。
一方で、回答形式やアンケートの配布方法には一定の制限があり、用途によっては「自由に設計しづらい」「運用しにくい」と感じるケースもあります。
本記事では、Salesforce Surveysでできること・できないことを整理しながら、どのような企業であればSurveysでも十分に運用できるのか、さらにSalesforce連携アンケートツールを検討すべきケースについても解説します。
Contents
Salesforce Surveys(アンケート機能)とは?
Salesforce Surveys(セールスフォース アンケート)は、Salesforce上でアンケートの作成から配布、回答の収集・分析までを一元管理できる純正の機能です。顧客の声(VOC)をCRMデータと直接紐付けることで、より深い顧客理解やビジネスの改善に役立てることができます。
主に以下のようなシーンや用途で強力に機能します。
顧客アンケート(CSAT調査)の実施
サポートへの問い合わせ対応後や、商品・サービスの購入後に自動でアンケートを配信し、顧客満足度(CSAT)をリアルタイムに測定できます。
NPS®(ネットプロモータースコア)の計測
「このサービスを友人にどの程度すすめたいか」を10段階で評価してもらうNPS調査も、標準のテンプレートを活用して簡単に作成・集計が可能です。
回答後の迅速なフォロー運用(自動化)
Salesforceの「フロー(Flow Builder)」と組み合わせることで、「アンケートで低い評価(不満)を付けた顧客がいた場合、自動で担当営業にアラートを通知する」「即座にフォローアップのタスクを作成する」といった、回答内容に応じた迅速なアクション(フォロー運用)を自動化できます。
Salesforce Surveysの基本的な使い方・設定方法
Salesforce Surveysを使ってアンケートを運用するまでの手順は、大きく分けて以下の4つのステップです。
アンケート機能の有効化
設定メニューから「アンケートの設定」を検索し、機能を「有効」にします。ここで回答を保存するためのデフォルトのコミュニティ(Experience Cloud)等も指定します。
質問の作成とデザイン
「アンケート作成ツール」を使い、直感的な操作で質問を追加していきます。選択式、自由記述、スコア評価(NPSなど)といった多彩な質問タイプを選択でき、企業のロゴを入れるなどの簡易的なデザインカスタマイズも可能です。
配信方法の設定(社内・社外)
作成したアンケートの公開URLを発行します。社内ユーザーへの配信はもちろん、メールテンプレートや自動化フローを活用して、特定のトリガー(商談の成立、ケースのクローズなど)に合わせて自動配信する設定を行います。
回答データの収集と可視化
集まった回答はSalesforce内に自動で蓄積されます。標準のレポート機能やダッシュボードを使ってグラフ化し、チーム全体で顧客の声をリアルタイムに共有・分析できます。
【重要】導入前に知っておくべき「ライセンス」と「回答数」の制限事項
Salesforce Surveysは非常に便利な機能ですが、自社の運用要件(特に配信対象やボリューム)によっては、コストや仕様の面で大きな壁にぶつかるケースがあります。導入・本格運用の前に、以下の制限事項を必ず確認しておきましょう。
社外(ゲストユーザー)へ配信する際のライセンスの壁
自社の社員(Salesforceアカウントを持つユーザー)ではなく、一般の顧客(社外のゲストユーザー)にログインなしでアンケートに回答してもらう場合、 Experience Cloud(旧Community Cloud)の環境とライセンスが必要になります。Experience Cloudを未導入の組織の場合、アンケートのためだけに環境を構築・維持するコストや手間が発生します。
「回答数」に応じた追加費用の仕組み(回答パックの購入)
Salesforce Surveysは完全に無料で使い放題というわけではありません。組織ごとに設定された無料枠(初期の200〜300件程度など)を超えて回答を収集する場合、「追加の回答パック」を別途購入(課金)する必要があります。BtoCビジネスなど、毎月数千〜数万件規模の大量のアンケートを配信したい場合、ランニングコストが大幅に膨らむ原因となります。
デザインやカスタマイズ性の限界
標準機能であるため、アンケート画面のレイアウトやデザイン(コーポレートカラーの厳密な再現や、複雑なページ遷移・条件分岐など)の自由度には限界があります。「自社ブランドの世界観を崩したくない」「リッチなUIで回答率を上げたい」という要件を満たすのは難しいケースがあります。
Salesforce Surveysの弱点
Salesforce SurveysはSalesforce上で手軽にアンケートを実施できる便利な機能です。
ただし、用途によっては運用面で制限を感じるケースもあります。
特に以下の点は、事前に把握しておくと安心です。
回答形式が限定される
Salesforce Surveysには、単一選択や複数選択、選択リストなど基本的な回答形式が用意されています。
シンプルなアンケートであれば問題ありませんが、複雑な条件分岐(アンケートのロジック設定)がしづらいため、複雑なアンケート設計を行いたい場合は物足りなく感じることがあります。
デザイン自由度が限られる
アンケート画面のデザインには一定の制約があります。
フォントやカラーのカスタマイズ枠が少ないため、回答ページを企業やブランドに合わせてデザイン調整したい場合には、希望に沿わない可能性もあります。
Salesforce外での運用が難しい
Salesforce上で完結する仕組みになっており、外部システムとの連携には一部制限があります。
すでに利用中のシステムと組み合わせて運用したい場合は、事前に確認しておくことが重要です。
このように、Salesforce Surveysは手軽に始められる一方で、より自由度の高いアンケート設計や大規模な運用を行いたい場合には課題が出てくることがあります。
そのため、用途によってはSalesforceと連携できる外部連携アンケートツールの活用も検討するのも良いでしょう。では、Salesforce Surveysだけでも十分に運用できるのはどのようなケースなのでしょうか。
どんな企業や目的ならSalesforce Surveysで十分?
Salesforce Surveysは手軽にアンケートを始められる便利な機能です。
以下のような企業や目的であれば、標準機能だけでも十分に活用することができます。
【企業の特徴】
・小規模にアンケート運用を始めたい場合
例:回答数がそこまで多くなく、シンプルな調査を実施したい場合
・社内でSalesforceを中心に活用している企業
例:従業員満足度調査や社内改善のヒアリングを行いたい場合
【目的(利用シーン)】
・基本的な設問形式で完結するアンケートを実施したい場合
例:サービス利用後の満足度調査、イベント参加後のフィードバック収集など
・問い合わせや商談後のフォロー調査を手軽に行いたい場合
例:対応品質の確認や簡易アンケートをすぐに実施したい場合
このように、Salesforce Surveysは「手軽にアンケートを実施したい」という企業に向いています。
その一方で、さまざまな回答形式を利用してアンケートを作成したい場合や、大規模な顧客に向けて配布をしたい場合には、Salesforceと連携できる外部連携アンケートツールの活用が必要になることもあります。
では、Salesforce Surveysと外部ツールでは具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
Salesforce Surveysと外部連携ツールとの違い
ここでは、手軽にアンケートを実施できるSalesforce Surveysと、本格的に運用したい場合に活用できる外部アンケートツールの違いを整理します。なお、外部ツールを比較する際は、サポート体制やセキュリティ要件も選定の軸になります。
あわせて読みたい:[Salesforce連携アンケートツール5社比較|日本語サポートとセキュリティ要件で選ぶ国産・海外ツールの違い]
設問設計や回答形式の柔軟さ
Salesforce Surveysは基本的な設問形式に対応しており、シンプルなアンケートを実施する場合には十分です。
一方で外部アンケートツールは、より多彩な回答形式や分岐設定などができ、複雑なアンケート設計にも対応しやすくなります。
デザインや配布方法の自由度
Salesforce Surveysは手軽にアンケートを作成できますが、回答画面のデザインには一部制限があります。
その点、外部アンケートツールを使えば、ブランドや企業イメージに併せた画面作りができ、統一感のあるアンケート作りが可能です。
またSalesforce Surveysはアンケート配布方法がメール配信などに限られている一方で、外部連携アンケートツールであればQRコードやWeb埋め込みなど、より柔軟な運用も選択できます。アンケートの目的や運用規模に応じて、Surveysと外部ツールを使い分けることが重要です。
たとえば展示会でQRコードを使い、その場でアンケートに回答してもらう場合、当日の回収率を左右するのは設問設計そのものです。
あわせて読みたい:
[展示会アンケートの設問例とサンプル|回収率を高めるBANT設計]
[Salesforce連携アンケートツールの選び方|おすすめの比較ポイント]
Salesforce Surveysの制限と活用に関するよくある質問(FAQ)
Q. Salesforce Surveys(標準機能)は完全に「無料」で使えますか?
A. 一定の無料枠(最初の300件の回答回収まで)はありますが、それを超えると追加料金が発生します。
また、アンケートの作成や高度な管理を行うユーザーには「Salesforce Feedback Management」などの上位ライセンスが必要になるケースがあるため、完全無料での長期運用は難しい点に注意が必要です。コストを抑えて大量の回答を回収したい場合は、smile surveyのような外部連携ツールの活用が推奨されます。
Q. Salesforce標準のアンケート機能の主な「制限(デメリット)」は何ですか?
A. 主に「回答ごとの従量課金(コスト)」「デザインカスタマイズの限界」「ライセンスのない外部ユーザーへの配信ハードル」の3点です。
特にデザイン面では、企業のブランドイメージに合わせた細かいレイアウト変更や、複雑な条件分岐の設定が難しい仕様になっています。また、社外の顧客に不特定多数へ配信する際、設定や権限の管理が複雑になりやすいという運用の制限もあります。
Q. 外部のアンケートツール(smile surveyなど)を使うメリットは何ですか?
A. 回答数に応じた従量課金が発生せず、高度なデザインや条件分岐を直感的に設定できる点です。
smile surveyなどの外部ツールをAPIでSalesforceと連携させれば、標準機能の制限(コストやデザインの壁)をクリアしながら、回収したアンケートデータをリアルタイムでSalesforce側に自動紐付け(リードや取引先責任者への格納)できます。運用コストを抑えつつ、自由度の高いアンケート運用を実現できるのが最大のメリットです。なお、外部ツールを選ぶ際は、Salesforce側の既存データと重複なく紐付けられるか(名寄せ精度)も比較の重要なポイントです。
あわせて読みたい:[Salesforce連携のアンケートツール比較|重複を防ぐ名寄せ方法]
まとめ
Salesforce Surveysは、Salesforce上で手軽にアンケートを作成・配信できる便利な標準機能です。小規模な顧客アンケートや社内向け調査であれば、Surveysだけでも十分に活用できるケースがあります。
一方で、回答形式の幅を広げたい場合や、配布方法・デザインの自由度を高めたい場合には、外部アンケートツールを活用することでより柔軟な運用が可能になります。
—アンケート結果をSalesforceのデータと連携できる「smile survey」
たとえば「smile survey(スマイルサーベイ)」では、Salesforceと連携しながらアンケートを本格的に運用できる機能を備えており、23種類の設問パーツを使った柔軟な設計が可能です。 標準機能のネックになりやすい「回答件数の制限」や「大量メール配信の制限」を気にすることなく、カスタムオブジェクトを含むあらゆる顧客データに対して大規模なアプローチが行えます。 さらに、すぐに活用できるアンケートテンプレートも用意しているため、初めての方でもスムーズに運用を開始できます。
Salesforce連携アンケートツールの詳細や活用事例については、以下の資料でご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
➡ Salesforceと連携できるアンケートツール「smile survey for Salesforce」
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