「お客様のお声を集めるためにアンケートを配信しても、思うように回答が集まらない…」
そんな悩みを抱えている人は少なくありません。「もっと回答率を上げたい」と考えたとき、多くの人がまずアンケートの設問や選択肢を見直します。しかし、これだけでは改善しないケースがあります。
回答率が伸びない原因は、実は「配信方法」「回答中の離脱」「回答後のフォロー」という、設問以外の部分に潜んでいることが少なくありません。このコラムでは、すでにアンケートを運用している実務担当者に向けて、「回答前・回答中・回答後」の3フェーズを軸に原因を整理し、今すぐできる施策を具体的に紹介します。
Contents
アンケートの平均回答率とは?
Webアンケートの回答率に、業種・手法を問わず通用する「平均値」は実は存在しません。ただし、調査手法(郵送・メール・オンライン・電話)によって回答率は大きく異なり、対象者との関係性や依頼方法次第で数倍の差が出ることも珍しくありません。Webアンケート全体の平均回答率は20〜30%程度が目安とされていますが、BtoB(企業間取引)に限ると実務上は10%程度がベースになりやすいとも言われています。
回答率は設問の作成方法だけで決まるものではなく、「誰に」「どの方法で」「どう届けるか」によって大きく変動します。原因を1つに絞らず、複数の切り口から施策を打つ必要があります。
なお、数値をそのまま自社目標に設定するのは危険です。分母の定義や必要サンプル数から目標を逆算する方法は、下記コラムにて詳しく解説しています。
あわせて読みたい:[アンケートの回収率はどう計算する?「平均何%」を追わない目標設定の立て方]
回答率が下がる原因は3フェーズに分けられる
アンケートの回答率が下がる原因は、大きく3つのフェーズに分けられます。「回答前(気付かれない)」「回答中(迷う・離脱する)」 「回答後(実感がない)」のそれぞれで原因が異なるため、打つべき施策も変わります。
| フェーズ | 主な原因 | 代表的な施策 |
|---|---|---|
| 回答前 | 気付かれない、後回しにされる | 配信チャネルの追加、差出人の工夫、リマインドメール |
| 回答中 | 迷う、離脱する | 分岐設定、設問の工夫、入力の簡易化 |
| 回答後 | 回答が活かされた実感がない | フィードバックループ、次回調査への透明性 |
回答前:アンケートに気づかれない原因と施策とは?
回答前に起きる離脱は、アンケートの存在自体が伝わっていない、または回答を後回しにされてしまい、そのまま忘れられることが主な原因です。
【対策案】
・配信チャネルを増やす
メールだけでなくSNSやQRコードなど複数の接点を用意する
・差出人を担当者名にする
会社名よりも個人名の方が開封率が上がりやすい
・差件名・本文に所要時間や設問数を記載
「所要時間3分・全6問」と記載し可視化することで、ハードルを下げる
・差未回答者への再アプローチ
リマインドメール機能などを使い、開封実績のある層に絞りアプローチをする
アンケートの回答率を上げるための依頼文の書き方やテンプレートついては、下記コラムにて詳しく解説しています。
あわせて読みたい:[【回答率を上げる】アンケート依頼文・メールの書き方とテンプレート]
回答中:分岐設計はどう使い分ければ離脱を防げる?
回答中の離脱は、「自分に関係ない設問と感じた」「設問が多く先が見えない」と感じることが主な原因です。ここで対策として有効なのが、分岐を使った設計です。
【対策案】
・表示分岐
回答内容に応じて次に表示する設問を変え、無関係な設問をスキップして回答者の負担を減らす
・終了分岐
対象外の回答をした場合、早い段階で終了ページに案内することで、無関係な設問を回答させず途中離脱を防ぐ
・最初に興味を引く設問を表示
最初に関心を持ちやすい設問を設置し、離脱を防ぐ
・簡易設問を中心に設計
選択肢設問など、クリックやタップで回答できる形式にして離脱を防ぐ
・個人専用URLで手間を軽減
氏名や会社名などを自動入力し、入力の手間を省く
設問文の簡潔さ・進捗バー・UI/UXの最適化については、下記コラムで詳しく解説しています。
あわせて読みたい:[アンケートの回答率を上げる方法とは?設問・選択肢の作り方と事前準備のコツ]
回答後:次に活きた実感を持ってもらうには?
回答率は一度きりの施策では対策できません。「回答した意味がなかった」と感じてしまうと、次回以降の回答率はさらに下がる悪循環に陥ります。
【対策案】
・声が活かされたフィードバックループの作成
回答結果を元に改善した内容や新サービスを、次回の配信時やサイト上にて共有する
・次回調査の回答率向上に繋がる透明性アピール
集計結果の一部や改善事例など、回答者が見える形で開示をする
施策を実施する際の注意点
本コラムで紹介している施策は、あくまでも配信や接点、分岐設計側の工夫です。設問自体の質が低い場合、これらの施策だけでは回答率を上げることはできません。設問文や選択肢の基礎的な作り方は、下記コラムを参考にしてください。
あわせて読みたい:[オンラインアンケートの項目・設問作成術|回答率を左右する作り方のコツ]
また、AIを使った設問作成方法もありますが、丸投げはバイアスや文脈の欠落が起きるリスクもあります。AIを使った設問設計の手順とコツは、下記コラムにて解説しています。
あわせて読みたい:[AIを使ったアンケート設計の方法とは?手順とコツを解説]
アンケートの回答率を上げる施策に関するよくある質問(FAQ)
Q. アンケートの回答率を上げる施策は、どれから始めるべき?
A. まずは回答前の施策(配信チャネルの追加、差出人名の工夫、所要時間の明記)がおすすめです。コストや実装負荷が低く、既存のアンケートにすぐ追加できます。
Q. 表示分岐と終了分岐は両方使う必要がある?
A. 必須ではありません。対象外の回答者を早期に終了させたい場合は終了分岐、設問数を減らして負担を軽くしたい場合は表示分岐を、目的に応じて選びます。
Q. 施策の効果が出るまでの目安期間は?
A. 配信方法の変更は次回配信から効果を確認できます。分岐設計やフィードバックループの効果は、複数回の配信を通じて検証するのが望ましいです。
Q. 複数の施策を同時に試してもいい?
A. 可能ですが、どの施策が効果を出したか分からなくなります。まずは1〜2施策に絞って効果を確認し、段階的に追加するのがおすすめです。
まとめ
アンケートの回答率が伸びない原因には、3つのフェーズが考えられます。それぞれのフェーズで原因を捉え、あった施策を積み重ねることが、回答率改善への近道です。
まずは配信チャネルの見直しや差出人名の工夫など、手軽な施策から着手し、運用改善を段階的に取り入れていくことで、無理なく回答率を高めていくことが可能です。
このような改善には、アンケートツールを利用することで運用の手間を大きく軽減できます。弊社ツール「smile survey(スマイルサーベイ)」では、配信管理や分岐設計、回答後のフォローまでを一つの画面で運用でき、今回紹介した施策の多くをすぐに試すことができます。30日間無料トライアルでは全機能をお試しいただけますので、ぜひ自社の課題を解決できるか試してみてください。



