アンケートの自由記述には顧客の本音が集まる一方で、1件ずつ読んで分類するには時間がかかります。AIで効率化しようとツールを比べると、多くの製品が「AI機能搭載」を掲げていますが、どの工程で使えるのか、日本語の自由記述まで分析できるのかは、製品ページだけでは判断しにくいのが実情です。本コラムでは、AI機能があるアンケートツール5社を、2026年9月時点の各社公式情報をもとに4つの工程で比較し、日本語のアンケートのままAIを使えるツールを整理します。
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AI機能付きアンケートツールは何で比べる?4つの工程と日本語対応
アンケートツールのAI機能は、①設問作成、②データ整備、③自由記述のAI分析、④AIレポート生成の4つの工程に分かれます。AI機能付きアンケートツールを比べるときは、4つの工程のどこまでAIが対応しているかと、日本語の回答で使えるかの2点を確認します。
①設問作成:調査の目的を入力すると、設問文と選択肢の案を生成する
②データ整備:表記ゆれの統一や無効回答の除外など、集計前のデータを整える
③自由記述のAI分析:自由記述の回答を要約・分類し、傾向を抽出する
④AIレポート生成:集計結果をもとに報告書の下書きを作成する
「AI対応」と書かれていても、4つの工程すべてに対応しているとは限りません。本コラムでは、各工程の対応状況を各社の公式情報をもとに3段階で示します。
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AI機能で比較したアンケートツール5社【2026年9月時点】
以下の表では、設問作成からレポート生成までの4工程について、各社の公式情報(smile surveyは自社確認を含む)で確認できた対応状況を整理しました。
【比較表】
| ツール名 | 設問作成AI | データ整備AI | 自由記述のAI分析 | AIレポート生成 | AI機能の日本語対応 | 無料で試せる範囲 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| smile survey | 〇 | 〇 | 〇※1 | 〇 | 〇 | 全プラン無料トライアルあり |
| SurveyMonkey | 〇 | — | △※2 | △※2 | △ | 無料Basicプランあり |
| Googleフォーム※3 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | △※4 | Google Workspace は14日間の無料試用あり |
| Fastask (パネル調査型) | — | — | — | 〇※5 | 〇 | 見積もり制 |
| クアルトリクス | — | — | 〇※6 | 〇 | 〇 | 要問い合わせ |
凡例:〇=対応/△=一部対応・条件付き/—=公式情報に記載なし
【注記】
※1 AIオプションで提供。自由記述をテーマ別に分類・要約可能(オプションのため別途お申し込みが必要)
※2 感情分析は57言語に対応。テーマ分析・「Analyze with AI」・AIレポートは英語のアンケートのみ
※3 本表のAI機能はすべて Google Workspace Business Standard 以上、または Google AI Pro/Ultra が必要。個人の無料アカウントでは利用不可
※4 「Help me create a form」は日本語対応を明記。回答要約の対応言語は公式に記載なし
※5 公式サイトに「レポート作成を生成AIを活用することで迅速にご提供」と記載。ツールの機能ではなく、調査サービスの一部として提供
※6 センチメント分析・推奨トピックは Advanced Text iQ が前提
表の5社のうち、4つの工程すべてに対応し、AI機能を日本語で使えるのはsmile surveyです(2026年9月時点の公式情報ベース)。SurveyMonkeyではテーマ分析やAIレポートが英語のアンケートに限られる、Googleフォームでは有料プランが前提になるなど、日本語の自由記述をAIで分析するには条件がつく製品もあります。
AI機能を使う前に確認したい2つの注意点
AI機能を使う前に、次の2点を確認しておきましょう。
回答データの個人情報を確認する
個人を特定できる情報を含む回答をAIで分析する場合は、アンケートの同意文に「AIを用いた分析」を利用目的として明記しておきます。
AIの出力は人が検証する
AIの要約や分類には、誤りや偏りが出ることがあります。元の回答と照らし合わせ、最終判断は担当者が行います。
あわせて読みたい:[アンケートの自由記述をAIで分析する方法|手順・プロンプト・注意点を解説]
目的別・どれを選べばいい?
AI機能付きアンケートツールは、「何を調べたいか」で選ぶのが近道です。日本語の自由記述を社内で分析するならsmile survey、英語圏を含む調査を手軽に始めるならSurveyMonkeyが候補になります。
日本語の自由記述を社内で分析したい
「smile survey」がおすすめです。設問作成から自由記述の分類・要約、レポートの下書きまで、日本語のアンケートのまま1つのツールで進められます。大量の自由記述を読み込んで分類する手間が減り、結果をどう活かすかの検討に時間を使えます。またSalesforceと連携すれば、顧客情報とひもづけて回答を分析することも可能です。
あわせて読みたい:[Salesforce連携アンケートツール5社比較|日本語サポートとセキュリティ要件で選ぶ国産・海外ツールの違い]
英語圏を含む調査を手軽に始めたい
「SurveyMonkey」がおすすめです。無料のBasicプランから始められ、感情分析は57言語に対応しています。
フォームを無料で作成したい
「Googleフォーム」がおすすめです。フォームの作成・配信は無料です。AI機能は対象の有料プランで利用でき、フォーム作成支援は日本語に対応しています。
あわせて読みたい:[GoogleフォームのSalesforce連携における限界とデメリット]
自社顧客ではなく市場調査をしたい
「Fastask」がおすすめです。調査会社のモニター(回答者パネル)に配信でき、自社の顧客リストがなくても調査を実施できます。
グローバルで大規模に調査したい
「クアルトリクス」がおすすめです。多言語・多拠点の調査を一元管理したい大企業に向いています。
AI機能があるアンケートツール5社比較のよくある質問(FAQ)
Q. 海外製アンケートツールのAI機能は日本語で使えますか?
A. SurveyMonkeyやクアルトリクスは日本語の管理画面に対応しています。ただしAI機能は英語版が先に提供されることが多く、日本語での精度や対応範囲は機能ごとに異なります。導入前に、日本語の自由記述データで試すのが確実です。
Q. 無料でAI機能を試せるアンケートツールはありますか?
A. smile surveyは30日間の無料トライアルで、AIオプションを含む機能を試せます。Googleフォームは無料で使えますが、AI機能の利用にはGoogle Workspaceの対象プランが必要です。
Q. ChatGPTで代用できますか?
A. 設問案の作成や回答の要約はChatGPTでもできます。ただし、アンケートの配信、回答の回収、個人情報の管理はできないため、アンケートツールとの役割分担が現実的です。詳しくは下記コラムをご覧ください。
あわせて読みたい:[ChatGPTだけでアンケートは完結する?汎用AIとアンケートツールの役割分担]
まとめ
AI機能付きアンケートツールは、4つの工程のどこまでAIが対応しているかと、日本語の回答で使えるかで選ぶのがポイントです。FAQでも触れたとおり、AI機能の精度は日本語のデータで試すのが確実です。「smile survey」では無料トライアルでAIオプションも試せるため、お手元の自由記述データで分類・要約の精度を確かめてみてください。



